「ともにお念仏申す身となる」浄土真宗本願寺派、正覚寺が所属する教団のこれから五年間のスローガンです。この「ともに」というのは、お坊さんも含めて皆さんと、という事だそうです。
ご存知の方も多いと思いますが、浄土真宗には修行がありません。お坊さんになる時も少しの研修があるだけです。だからといって、何もしなくて良いわけではありません。親鸞聖人は、浄土真宗は「聞く」という事が大事ですよ、といわれております。阿弥陀仏のお救いを聞いて受け止めていく事が、他のご宗旨の修行にあたる、といえるかと思います。
浄土真宗という仏教を学び、大きくうなずき、その感動を通して皆さんに阿弥陀仏のお救いを伝えていくのが、浄土真宗のお坊さんの仕事だと思います。お経を上げるのがお坊さんの仕事ではないのです。
他のご宗旨のように修行がないので、ある意味簡単にお坊さんの資格が取れます(まぁ、この言い方も問題がありますが)。なので、世の中には「聞く」事をしていない浄土真宗のお坊さんがいるのです。先々代のご門主様が五十年近く前に「名ばかりの僧侶」と危惧されておりました。
コロナ禍を過ぎ、お寺、お坊さんに対する意識も変わってきました。それまでは「よく分からないけどやっぱり大事なもの」という感じでしたが、今は「あまり人には言わないけど、必要なのかな?」と思っていらっしゃる方が多いと思います。このような事を踏まえて、改めて教団でもう一度原点に立ち返りましょう、と言うことだと思います。
親鸞聖人は「念仏の道場」という言い方をしております。道場といいますと剣道や柔道の道場が有りますが、師範がいてみんなで稽古をしその武芸を身に付けている所です。師範がその武芸を稽古していない、などという事は考えられません。一番その武芸を身に付けているのが師範でしょう。
私も今一度教えを聞くご縁を大切にし、また皆さんにお話をする時も興味を持って聞いていただけるようがんばっていきたいと思います。
今回はお盆のご縁です。暑い中ですが、どうぞお参りいただき仏教のお話を聞いていただきたいと思います。いつもは遠くにお住まいで正覚寺になかなかお越しになれない方も、このご縁にお参りくださいませ。
『正覚寺報 第294号 2026年 お盆』掲載